現代日本における「院政」

院政という言葉は現代日本でも使われている。組織のトップが公的地位を去り、なおも執行部に対して決定的な影響を常時与える形態を指す比喩である。主に国政や企業経営の状況に対して使われる。政治においては、スキャンダル等によって退陣を余儀なくされた内閣総理大臣が、なお与党内において最も強力な影響力を保持している場合に「院政」の比喩が用いられる。例えば、竹下登が政権退陣した後の宇野宗佑政権・海部俊樹政権が「竹下院政」と称されたことがある(事実がそうであるかは不明)。現代日本政治の「院政」は、名目上実権を持たない地位に就いて実質的な権力を行使することにより、権力行使に伴う法的・道義的責任を回避することを主目的とする意味で使われており、歴史上の院政とは本質的に異なる。また企業や団体での類似の現象も院政と比喩されることがあるが、この場合は忠実な腹心や縁者を後継者として確定させることにより権力の更なる強化を図る意味合いが強い。例えば、社長を退任したあとも会長として権力を握り続けることを院政ということがある。
update:2009年09月12日